ちはやふる

百人一首を競技とした「競技かるた」を、至極真面目に描いたスポコン物語です。「かるた」というよく知らない世界を、”綾瀬千早”を中心に、”綿谷新”や”真島太一”や同級生たちの才能、想い、葛藤を上手に演出しています。試合も定期的にあることで各キャラクターの目標設定もわかりやすく演出もできており、登場人物が少なくない中で、それぞれの個性がわかりやすく描かれており、だれることなく飽きずに見ることができます。スポコン物なので、主人公の才能は良い意味でバランス良くできており、たけているところがある分「嫌味のないどんくささ」で共感を得るように描かれています。ライバルである”若宮 詩暢”は、地味な外観でありながら強烈な個性と、”千早”の少し上を行く絶妙な実力を、これもまた上手に表現しています。「ヒカルの碁」もそうでしたが、視聴者層の一般的に認知度が低い競技を、これほどまでに面白く見せる脚本は素晴らしいと思います。

失礼ですが、メジャーではない「競技かるた」を、よくここまで面白い物語にできたな、という感じです。これも次々と見たくなるアニメです。